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【投資スタイル別】株を買ってはいけない時間とは?
東証の取引時間は、9時00分の寄り付きから、11時30分~12時30分の昼休みを挟んで、15時30分に大引けとなります。
東証が開いているときには、いつでも株を買えますが、時間帯によって取引量が少ない点には注意が必要です。
投資スタイル別に、株を買ってはいけない時間を見ていきましょう。
デイトレード:ゴールデンタイム(寄り付きから10時)以降
デイトレードは、その日の寄り付き直後に株を買って、大引けまでに取引を完了させる短期トレードです。
デイトレードが適している時間は、朝9時00分の寄り付き直後から取引量が多くなる10時00分までの、いわゆる「ゴールデンタイム」です。
デイトレードでは、ゴールデンタイム以降の時間帯には、株を買うべきではありません。
次のチャートは、デイトレーダーに人気の仮想通貨関連銘柄【3350】メタプラネットの、2025年3月11日の5分足チャートとなります。

寄り付きから10時頃までの時間帯で、株価のボラティリティと出来高の両方が大きくなっています。
メタプラネットなどのデイトレード向けの新興銘柄に限らず、東証のほとんどの銘柄は、朝9時から10時頃までに大きく動きます。
ゴールデンタイムを過ぎた10時以降に大きく動く場合もありますが、傾向としてゴールデンタイムが最もデイトレに適している点は変わりません。
スイングトレード:寄り付きと大引け以外
スイングトレードは、数日から最長2週間程度にわたって株を保有する短期トレードです。
トレードの中では、スイングトレードは最も基本的なものとなっています。
スイングトレードは、日足チャートでトレードをするため、デイトレードのようにエントリーした日に利益を出す必要はありません。
スイングトレードに適している銘柄は、東証プライム市場の流動性(売買代金)が大きい主力銘柄です。
スイングトレードは、銘柄の出来高が最も大きくなりやすい「寄り付きか大引け」にエントリーが基本となります。
スイングトレードは、ルールの検証においては日足チャートを見て行うため、日足チャートで確認できる始値(=寄り付きの値)、終値(=大引けの値)をチェックできる点もポイントです。
ルールを守る規律という点においても、スイングトレードのエントリーは、寄り付きか大引けに固定した方がやりやすくなります。
5分足チャートを見ながら、寄り付きと大引け以外の日中にエントリーしても構いませんが、日中はどうしても出来高が小さくなる傾向があるため、あまり利益は期待できません。
長期投資:寄り付きと大引け以外
長期投資は、数ヶ月から1年以上にわたって、株を長期間に保有する投資方法です。
長期投資では、株を確実に取得したいため、日中にエントリーする必要はありません。
流動性リスクを少しでも小さくするため、取引量が最も大きくなる寄り付きか大引けに買うことをおすすすめします。
なお、新NISAでも人気のETF(上場投資信託)についても、寄り付きか大引け以外に買う選択肢はまずありません。
例えば、オルカンこと世界株ETF【2559】MAXIS全世界株式(オール・カントリー)について、2025年3月11日の5分足チャートは次の通りです。

出来高が寄り付きと大引けに集中しており、日中は取引量が少ないため流動性リスクがあります。
ETFでインデックス投資をするなら、取引が集中して出来高が多くなる寄り付きか大引けに買うようにしましょう。
東証の時間帯別の特徴を解説!
東証の時間帯別の特徴について、解説していきます。
今回は、東証を代表する銘柄【9984】ソフトバンクグループの2025年3月11日の5分足チャートを例にして解説していきます。
寄り付き(9時00分)
東証がオープンする朝9時00分の寄り付きは、1日の中で最も取引が集中する時間帯となります。

東証は、米国市場の結果を受けて始まるため、寄り付きでは前日の米国市場の株価動向が反映された取引が行われます。
デイトレードでは、株を買うのに最も適する時間帯です。
スイングトレードや長期投資の場合にも株を買うのに適していますが、寄り付きよりは大引けで買う方がポピュラーです。
9時00分から10時00分(デイトレのゴールデンタイム)
寄り付き直後の9時00分以降から朝10時00分頃までは、「デイトレのゴールデンタイム」とも呼ばれる、取引が活発化している時間帯です。

デイトレードの場合は、寄り付きで買って、10時頃までに決済する取引が基本となります。
10時00分から15時25分
10時00分頃から昼休みを挟んで、大引け直前の15時25分頃までは、取引量が少なくなる時間帯です。

ソフトバンクグループやレーザーテックといった、1日の売買代金が100億円を超える東証の主力銘柄であっても、この時間帯の取引量は相対的に激減します。
昼休み後の12時30分は後場寄りとなり、やや取引量は集中しますが、寄り付きや大引けほどではなく、後場寄り以降は取引量が停滞します。
デイトレードでは、この時間帯に利益を出すのは難しく、下手に手を出さない方が無難です。
スイングトレードや長期投資の場合にも、わざわざこの時間帯に株を買う理由はありません。
大引け(15時25分~15時30分)
大引けとなる15時30分は、寄り付きに次いで取引量が最も大きく増える時間帯です。

なお、東証では、2024年11月5日から取引終了時間を30分延長して、15時30分に大引けとなりました。
また、「クロージング・オークション」が導入されるようになった点もポイントです。
2024年11月4日までは、15時00分に大引けとなり、その直前までリアルタイムで取引ができていました。
2024年11月5日以降は、15時25分でいったんザラ場の取引は終了し、最後の5分間は「クロージング・オークション」として注文を集めて、15時30分にその結果を反映した取引を行って終了となります。
スイングトレードや長期投資、ETF投資では、大引けは最も株を買うのに適した時間となります。
特に、テクニカル分析においては、日足チャートの終値は、大引けの価格が反映されるため、ルールの検証においても、終値でエントリーすると一貫しやすい点もメリットです。
株を買ってはいけない時間に買うデメリット
株を買ってはいけない時間に、株を買うデメリットについて見ていきましょう。
取引量が小さくなり流動性リスクが生じる
取引量が小さくなる時間帯に株を買う最大のデメリットは、流動性リスクがあることです。
流動性リスクとは、取引量が小さいときに、不利な価格で約定せざるを得なくなってしまうリスクです。
取引量が小さい時間帯には、買い板・売り板ともに小さくなるため、買う場合には不利な価格で買ってしまい、売りたい場合には不利な価格で売ってしまうといったケースが出てきます。
デイトレードでは、損切りしたくても、売り板が大きく出ていないと、より不利な価格で約定せざるを得なくなり、損失が不意に拡大してしまうことにもなりかねません。
デイトレードではボラティリティが小さくなり利益を出しづらい
デイトレードでは、寄り付きから10時頃までのゴールデンタイム以降は、株を買ってはいけない時間帯となります。
新興銘柄の5分足を見ると一目瞭然ですが、ゴールデンタイム以降は、株価の値動き自体が小さくなってしまい、利益を出しづらくなるためです。
デイトレード初心者の方は、ゴールデンタイムにだけトレードして、それ以降は一切手を出さないようにするだけで、トータルプラスが実現するケースも少なくありません。
まとめ
この記事では、株を買ってはいけない時間帯について解説してきました。
東証は、朝9時00分の寄り付きで市場が始まり、11時30分に前場引けとなり、昼休みを挟んで、12時30分から後場寄りとなり、15時30分に大引けとなります。
東証が開いている時間帯には、株はいつでも買えますが、日中の多くの時間帯は取引量が少なくなり、流動性リスクが発生する点に注意が必要です。
デイトレードでは、取引量が最も活発化する寄り付きから10時00分頃までのゴールデンタイムがおすすめで、それ以降は株を買ってはいけない時間帯となります。
スイングトレードや長期投資では、1日の中で取引量が集中する、15時30分の大引けがおすすめの時間帯です。
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