目次
デイトレードで値動きが激しい株を選ぶメリット
多くのデイトレーダーは、新興銘柄やIPO銘柄のような、値動きが激しい株を選んでトレードしています。
デイトレードで、値動きが激しい株を選ぶメリットについて見ていきましょう。
ボラティリティが大きく利益を出しやすい
値動きが激しい株は、ボラティリティが大きいため利益を出しやすい点が、デイトレードにおける最大のメリットです。
次のチャートは、デイトレーダーに人気の仮想通貨関連銘柄【3350】メタプラネットの、2025年3月11日の5分足チャートです。

安値が3,000円、高値が3,340円と、1日の値幅が11.33%もあります。
これだけ大きな値幅があれば、利益を出しやすくなります。
続いて、値動きが激しくない株として、典型的なディフェンシブ銘柄である製粉最大手の【2897】日清食品ホールディングスの5分足チャートを見てみましょう。

5分足チャートの形だけ見ると、大きく動いているように見えますが、高値3,194円、安値3,108円と、その最大値幅は2.76%に過ぎず、1%ですら値幅を取るのは難しくなります。
デイトレード向けの値動きが激しい株の選び方
デイトレードでは値動きが激しい株の方が利益を出しやすくなるものの、単に値動きが激しいだけの株を選べば良いというわけではありません。
デイトレード向けの値動きが激しい株の選び方を見ていきましょう。
流動性(売買代金)が最低10億円以上あること
値動きがいくら大きい株でも、取引自体ができなければ、デイトレードで利益を出せません。
デイトレード向けの銘柄としては、値動きが激しい株であることに加えて、流動性が大きい点が重要なポイントとなります。
流動性というのは、取引のしやすさのことであり、株の場合には売買代金や出来高で示されます。
よって、デイトレード向けの銘柄は、売買代金ランキングの中から、値動きが激しい株を選ぶのがおすすめです。
非貸借銘柄は値動きがより激しくなる傾向がある
東証に上場している銘柄の中には、「貸借銘柄」と「非貸借銘柄」があります。
貸借銘柄とは、制度信用取引で、信用買いに加えて、空売り(信用売り)ができる銘柄です。
非貸借銘柄とは、制度信用取引で、空売りができない銘柄です。
東証プライム市場の銘柄は、ほぼ全ての銘柄が貸借銘柄となっています。
一方、新興市場の東証スタンダード市場や東証グロース市場の銘柄は、空売りができない非貸借銘柄が少なくありません。
貸借銘柄と非貸借銘柄を比較すると、非貸借銘柄の方が、値動きが激しい株になる傾向があります。
非貸借銘柄には、空売りが入らないため一方的な値動きになりやすく、逆に暴落する際にも空売りの損切り(ショートカバー)による買い支えが入らないため、一方的に暴落しやすい傾向があります。
よって、デイトレード向けの値動きが激しい株としては、非貸借銘柄がおすすめです。
東証プライム市場の銘柄であっても、非貸借銘柄の【5535】ミガロホールディングスは、次のように値動きが激しい株となっています。

IPO銘柄は値動きが激しいが非常に難しい
新規上場株ことIPO銘柄は、値動きが激しい株を象徴するセクターです。
ただ、IPO銘柄は、あまりにも値動きが激し過ぎるため、デイトレードをするにしても非常に難しい点がデメリットです。
2024年11月に上場したドローン関連企業【278A】Terra Droneは、デイトレードに人気の銘柄となっています。

ただ、【278A】Terra Droneのように上場後に上げ続けているIPO銘柄は少なく、多くのIPO銘柄は上場時に高値を付けて、以降は暴落していく“IPOゴール”になる傾向があります。
IPOゴールになって、上場後に日々ダラダラと下げ続ける場合には、IPO銘柄は非貸借銘柄で空売りもできないため、どうしようもありません。
IPO銘柄は、値動きが激しい株となりやすいものの、デイトレードの難易度は高いと認識しておくようにしましょう。
値動きが激しい株をデイトレードする際の注意点
値動きが激しい株をデイトレードする際の注意点について押さえておきましょう。
損切りの徹底は必須!
値動きが激しい株はデイトレードで利益を出しやすい一方、相応のリスクがあるため、損切りの徹底は不可欠です。
値動きが激しい株は、わずかな時間で急変して逆行するため、損切りしなければ、瞬く間に大きな含み損となってしまいます。
また、値動きが激しい株はすぐに株価が動くため、手動で損切り注文を入れていては間に合いません。
エントリーと同時に逆指値注文を入れて、システムによって機械的・自動的に損切りできるようにしておきましょう。
9時~10時のゴールデンタイム以外は取引すべきではない
寄り付きの朝9時00分から10時00分頃までは、デイトレードのゴールデンタイムと呼ばれる時間帯です。
デイトレードの利益の大半は、この1時間に生まれると言っても過言ではありません。
東証では、新興銘柄の値動きが激しい株を含めて、ほぼ全ての銘柄について、9時00分から10時00分の1時間に取引が集中するためです(この時間帯以外で取引が多いのは、後場寄り(12時30分)と大引け(15時30分)のみです)。
実際に、値動きが激しい株で確認してみましょう。
次のチャートは、デイトレードでも人気の新興銘柄【5243】noteの5分足チャートとなります。

9時00分から10時00分の間に、株価は大きくなり、出来高も集中していることが明らかです。
13時30分以降に株価上昇して、出来高も増えていますが、ゴールデンタイム以降の時間帯では、いつこのような動きをするか事前予測できません。
値動きが激しい株のデイトレードは、9時00分から10時00分のゴールデンタイムだけに限定して取引し、他の時間には何もしないだけで、トータル利益がプラスになるケースも少なくありません。
値動きが激しい株のデイトレードのルール例
値動きが激しい株をデイトレードする上での、具体的なルールの例を見ていきましょう。
寄り付き直後の初動に乗る
デイトレードの一番基本的な形としては、日足チャートを見て、5分足の寄り付きで買いエントリーするというものがあります。
日足チャートを見て、翌日に大陽線になりそうな値動きが激しい株を探します。
寄り付きで買いエントリーして、大きく上昇したら利益確定となります。

上図は、2025年3月11日の【278A】Terra Droneの5分足です。寄り付きで買っていれば、そのまま上昇となり、1日10%を超える利益となっていました。
9時30分~10時のトレンド転換を狙う
デイトレードのもう一つの基本的な形としては、ゴールデンタイム中のトレンド転換を狙うというのもあります。
値動きが激しい株は、その多くは新興銘柄の非貸借銘柄であり、買いしかできないため、寄り付き直後から大きく売られている中で、ゴールデンタイム中にトレンドの転換があったら買うというものです。
トレンド転換を示すサインとしては、次のようなものがあります。
- 日足チャートで見ると売られ過ぎている
- 5分足チャートで転換を示すチャートパターンが出た
- 5分足チャートで安値更新に失敗した

上図の【3350】メタプラネットのケースでは、5分足チャートで、安く寄り付いてから上昇後に、連続陰線が出て、安値更新に失敗した十字線の陽線が出ていました。
まとめ
この記事では、値動きが激しい株のデイトレードについて解説してきました。
デイトレードで、値動きが激しい株を選ぶ最大のメリットは、ボラティリティが大きくなり、利益を出しやすい点にあります。
デイトレードにおいては、単に値動きが激しい株を選ぶのではなく、十分な流動性(売買代金)がある銘柄を選び、非貸借銘柄である点も重要なポイントです。
値動きが激しい株のデイトレードでは、損切りの徹底は絶対に必須となります。
値動きが激しい株のデイトレード戦略としては、日足で大陽線が出そうな銘柄を寄り付き直後で買う、ゴールデンタイム中のトレンド転換を狙うなどの方法があります。
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